中小企業診断士二次試験は難しい?合格率や勉強時間を解説【予備校代表が教える】
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中小企業診断士の二次試験はどれくらい難しいのか?合格には何時間くらいの勉強が必要なのか?
こうした疑問をお持ちの方に向けて、二次試験対策に特化した個別指導塾を運営する私が、二次試験の難易度をさまざまな角度から解説します。
すでに一次試験を合格している人も、まだこれからという人も、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
二次試験全般について詳しく知りたい方は、中小企業診断士二次試験完全対策ガイドを読んでください。また一次試験に挑戦中の方は中小企業診断士に200時間で独学合格した勉強法もあわせてご覧ください。
中小企業診断士二次試験の難易度【合格基準】
まずは二次試験(筆記試験)の合格基準について説明します。二次試験は、以下2つの基準を両方満たせば合格です。
・400点満点中240点以上を取る
・40点未満の科目が1つもない
こう書くと絶対評価の試験のように見えますが、実際には上位18%程度の受験者が合格するように採点される相対評価の試験です。次章でくわしく解説します。
二次試験は筆記試験→口述試験(面接)の二段階で行われますが、口述試験はほぼ全員が受かるので本記事では説明を割愛します。気になる方は口述試験の内容と対策をご覧ください。
中小企業診断士二次試験の難易度【合格率】
ここ5年の二次試験の合格率は以下です。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2023 | 8,241 | 1,555 | 18.9% |
2022 | 8,712 | 1,625 | 18.7% |
2021 | 8,757 | 1,600 | 18.3% |
2020 | 6,388 | 1,174 | 18.4% |
2019 | 5,954 | 1,088 | 18.3% |
前述のとおり、受験者全体の合格率は毎年18%程度に調整されています。
二次試験の合格率については、中小企業診断士試験を管轄する中小企業診断協会が詳細な統計資料を公開しています。こちらもぜひご覧ください。
中小企業診断協会
重要な点を1つ紹介すると、二次試験の合格率は20代〜30代がピークです。その後、加齢に伴い合格率は低下します。
年齢 | 申込者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
20歳未満 | 11 | 1 | 9.1% |
20歳〜29歳 | 958 | 216 | 22.5% |
30歳〜39歳 | 2,477 | 546 | 22.0% |
40歳〜49歳 | 2,528 | 459 | 18.2% |
50歳〜59歳 | 2,002 | 279 | 13.9% |
60歳〜69歳 | 584 | 52 | 8.9% |
70歳以上 | 41 | 2 | 4.9% |
特に50代以上で合格率の低下が顕著ですが、ポイントを押さえて対策すれば合格できます。実際、当塾でも50代の受講生が一発合格をつかんでいます。
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中小企業診断士二次試験の難易度【受験者数】
受験者数の推移にも注目しましょう。先ほどの表を再掲します。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2023 | 8,241 | 1,555 | 18.9% |
2022 | 8,712 | 1,625 | 18.7% |
2021 | 8,757 | 1,600 | 18.3% |
2020 | 6,388 | 1,174 | 18.4% |
2019 | 5,954 | 1,088 | 18.3% |
実は二次試験の受験者数は2021年から急増しています。2020年は6,000人台だった受験者数が、2021年以降は8,000人台に。なんと2000人以上も増えています。
受験者数が増加した理由は一次試験が易しくなったからです。その背景は説明すると長くなるので、後日、別記事で紹介します。
二次試験の受験者は増えましたが、合格率は18%前後で固定されています。つまり、合格するために倒さなければならないライバルの数が増えたということです。
中小企業診断士二次試験の難易度【勉強時間】
中小企業診断士の二次試験に合格するために必要な勉強時間は、300時間〜400時間が目安になります。
二次試験対策の参考書で有名な『ふぞろいな合格答案(エピソード16)』で紹介された合格者6名の勉強時間の平均は約367時間でした。
一次試験と二次試験の間が例年90日前後ですから、ストレートで合格するなら1日4時間くらい勉強することになります。働きながらだと大変ですね。
当塾では100時間台の勉強でも二次試験には合格できると考えています。個別添削を受けることで、合格に必要な知識のみ効率よく吸収できるからです。
当塾で添削を受け、約150時間で合格した受講生の勉強時間の内訳を紹介します。
事例 | 勉強時間 |
---|---|
事例Ⅰ | 25時間(10事例) |
事例Ⅱ | 25時間(10事例) |
事例Ⅲ | 25時間(10事例) |
事例Ⅳ | 75時間(10事例+分野別演習) |
合計 | 150時間 |
事例Ⅰ〜Ⅲは10事例(5年分×2周)を25時間かけて行いました。1回あたりの演習は2.5時間(150分)で、その時間配分は以下です。
・答案作成:80分
・答案提出前の復習:40分
・添削結果が戻った後の復習:30分
事例Ⅳは10事例分の演習に加え『事例Ⅳの全知識・全ノウハウ』の分野別演習を50時間行いました。計算が得意な方なら、もっと短い時間でも合格できるでしょう。
中小企業診断士二次試験の難易度【指導を通じて感じる難しさ】
ここまでは合格基準、合格率、勉強時間など、数字で分かる難しさを話しました。
この章では、私が個別指導塾を運営する中で感じた、二次試験の難しさについて語ります。
対策できる期間が短い
ストレート合格を目指す場合、基本的には一次試験終了後に二次試験対策を始めます。その場合、二次試験の対策ができる期間は80日〜90日程度です。
2024年は8月3日・4日に一次試験が、10月27日に二次試験が行われるので、その間は84日です。
この3ヶ月足らずの間に、二次試験のコツをつかみ、合格に必要な演習量をこなす必要がある。ここが難しいのです。
当塾では受講生ごとに最適な学習計画を作成し、勉強の進捗を管理します。
メンタルの管理も必要
二次試験本番が近づくと、何とも言えない不安に襲われます。私もそうでしたし、受講生の皆さんもそうでした。
その理由は、二次試験の「つかみどころのなさ」にあるでしょう。二次試験は正解や採点基準が公表されないので、問題を解いても自分が何点取れているのかよく分かりません。
そのため「今の自分は合格レベルに達しているのだろうか?」という不安が生じるのです。そうした不安と向き合うメンタル管理も、二次試験の難しさの1つです。
出題傾向が変化している
近年では二次試験の出題傾向が変化しています。
以前は『ふぞろいな合格答案』のようにキーワードを列挙するアプローチでも合格できました。
しかし、受験者のレベルが上がった近年では、出題者側も色々と工夫して、小手先のテクニックでは受からないようにしています。
出題傾向の変化のくわしい内容は、二次試験対策メルマガ講座でお話ししています。無料なので気になる方は受講してみてください。
中小企業診断士二次試験の難易度まとめ
中小企業診断士二次試験の難しさを、色々な角度からお話ししました。最後に記事のポイントを整理します。
- 二次試験は実質的には相対評価の試験。合格率は例年18%前後
- 二次試験の受験者は2019年から増加。ライバルの数は増えている
- 勉強時間の相場は300時間台だが、添削を受ければ100時間台でも受かる
- 対策期間の短さ、メンタル管理、出題傾向の変化の把握にも難しさがある
難しい印象がある二次試験ですが、コツをつかんで効率よく対策すれば短時間での合格も可能です。当塾は添削による個別指導を行っています。
興味がある方は、7日間の無料メルマガ講座を受けてみてください。
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