中小企業診断士二次試験に落ちる人の特徴5選【予備校講師が教える】
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中小企業診断士の二次試験は、企業の経営状況が書かれた文章(与件文)を読み、設問に文章で答える独特の形式で行われます。
正解も公表されず、どうすれば合格できるのか分かりづらいです。コツを押さえれば短時間で合格できる一方、何度挑戦しても受からない人もいます。
この記事では、二次試験対策に特化した個別指導塾を運営し、のべ2,000問以上の答案を添削した私が、二次試験に落ちる人に共通する特徴を話します。
- 二次試験に落ちる人の特徴5つ
- 落ちないためにやるべきこと5つ
記事を読めば、合格に近づくヒントが得られます。ぜひ参考にしてください。
二次試験全般について詳しく知りたい方は、中小企業診断士二次試験完全対策ガイドを読んでください。また一次試験に挑戦中の方は中小企業診断士に200時間で独学合格した勉強法もあわせてご覧ください。
中小企業診断士の二次試験に落ちる人の特徴5選
私が色々な受験者を見た経験から、「ここは落ちる人に共通していたな」と感じた特徴は以下の5つです。
- 文章を書く量が足りていない
- 主観的な文章を書いている
- 行き当たりばったりで問題を解いている
- 日常生活にムダな時間が多い
- 受け身で勉強している
それぞれくわしく話します。
文章を書く量が足りていない
二次試験に落ちる人に最も共通しているのは、文章を書く経験が圧倒的に不足していることです。
仕事でもプライベートでも文章に触れていない方がいきなり二次試験対策を始めても、なかなか答案は作れません。
解答用紙を前にしてもペンが進まず、設問が1つや2つ白紙になるケースも珍しくありません。
主観的な文章を書いている
落ちる人は「自分はこう思う」「自分の経験ではこうだった」など、主観に基づいた答案を作る傾向が強いです。
特に自分がよく知っている業界に近い事例ほど、経験則に基づく回答をしがちです。
残念ながら、そうした主観的な文章を書いても合格できません。個人の思想や経験を、公平に採点できるわけがないからです。
二次試験は、与件文から読み取れる事実や基礎知識に基づき、客観的な答案を作る能力が求められています。
行き当たりばったりで問題を解いている
二次試験に落ちる人は、行き当たりばったりで問題を解いている方が多いです。
厳しく言えば、ゴール(80分で60点以上を取る)からの逆算ができていません。
そのため、調子の良し悪しや、事例との相性によって点数が大きく変動します。
日常生活にムダな時間が多い
二次試験に限らず、試験に落ちる人は日常の時間の使い方にムダが多いです。以下のような習慣がある人は見直しましょう。
- テレビやYouTubeをだらだらと見る
- SNSやニュースサイトで暇をつぶす
- 今の無い飲み会に顔を出す
- 残業をしている
特にテレビやYouTube、SNSにはユーザーを長く滞在させる仕掛けが張り巡らされており、気を抜くと1日1〜2時間は奪われます。
ムダな時間を削り、勉強に集中することが合格への近道です。
受け身で勉強している
マインドの話ですが、落ちる人は受け身で勉強しています。具体的には、学校の授業のように「勉強は先生が一方的に教えてくれるもの」というスタンスを持っています。
そうした人は、何か疑問があると自分で深く考えずに「これはどういうことですか?」と質問をします。
質問すれば悩みはすぐに解決できますが、二次試験突破に必要な「考える力」は養われません。
中小企業診断士の二次試験に落ちる人にならないためにやるべきこと
まずは以下を実践しましょう。
- 本を読み、文章を書く
- 与件文に忠実な答案を作る
- 回答手順・時間配分を決める
- スマホやテレビに触れる時間を減らす
- まずは自分の頭で考える
本を読み、文章を書く
まずは週に1冊でも良いので本を読みましょう。200ページのビジネス書なら、1日たったの30ページ。朝、昼休み、仕事後に10ページずつ読むだけです。
内容を覚える必要は一切ありません。まず活字に触れることが大切です。本の読み方が分からない人は『究極の読書法(鴨頭嘉人)』で勉強しましょう。
文章を書く習慣も身につけましょう。読んだ本の感想でも良いし、日記でも構いません。1日最低でも1,000字くらい書く。数ヶ月継続すると、明らかに文章力がアップします。
文章の書き方がよく分からない方は、『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』などの本で勉強しましょう。
与件文に忠実な答案を作る
与件文をよく読み、その中に書かれた事実に忠実な答案を作りましょう。
「二次試験でなかなか60点を取れないです」と悩む方の答案を見ると、大抵は与件文の事実の拾い漏れがあります。
特に与件文の前半に出てくる記述ほど見落としやすいので、気をつけてください。
たとえば事例Ⅱでは「地元の企業との協業」がよく問われますが、協業相手の候補は与件文の最初のほうに出てくることが多いです。
回答手順・時間配分を決める
過去問の演習を重ねる中で、自分なりに解きやすい方法を考えて何度も再現しましょう。参考までに、私の回答手順・時間配分を共有します。
設問文から読みます。設問で聞かれている事項(=回答の結論)や、前提・制約条件にラインを引きます。
与件文を読みながら、SWOTに該当する各項目、設問の答えになりそうな箇所にラインを引きます。最初は10分以上かかっていましたが、演習を重ねるうちに速くなりました。
設問に回答します。4問構成なら1問あたり15分。5問構成なら1問あたり12分で解きます。この15分/12分の中で、レインボー式解法の3手順をこなします。
![中小企業診断士二次試験のレインボー式解法。文章の型を作る、答えを探す、合体するの3手順で問題を解きます。](https://rainbow-smec.co.jp/wp-content/uploads/2024/03/image_001.jpg)
「1.文章の型を作る」「3.合体する」がそれぞれ2〜3分、残りの時間を「2.答えを探す」にあてます。
答案に一貫性があるか、誤字・脱字が無いかなどを確認し、必要ならば修正します。
スマホに触れる時間を減らす
ついネットニュースやSNSに触って時間を溶かしてしまう人には、スマホ断ちをすすめます。
二次試験の勉強にはスマホは不要です。スマホは仮に電源を切っていても、視界に入るだけで集中力が奪われます。
勉強中は目や手が届かない場所にスマホを置き、勉強に集中しましょう。
帰宅したらとりあえずテレビをつけてしまう人は、思い切ってテレビを捨ててください。私は15年以上テレビを持たない生活をしていますが、全く困ったことはありません。
まずは自分の頭で考える
勉強を進めていて悩みが生じたら、まずは「こうすれば悩みが解決するのではないか」という仮説を考えましょう。
自分で考えた上で有識者の助言を聞けば、仮説の精度が徐々に高まります。
こうした仮説思考を習慣づけると、二次試験はグッと合格しやすくなります。試験を受けて合格するのは自分自身です。
中小企業診断士二次試験に落ちる人を回避しよう
今回は「中小企業診断士の二次試験に落ちる人」の特徴と、それを避けるためにやるべきことを話しました。
中小企業診断士の二次試験に受かる気がしない、という人は、以下を実践しましょう。
- 本を読み、文章を書く
- 与件文に忠実な答案を作る
- 回答手順・時間配分を決める
- スマホやテレビに触れる時間を減らす
- まずは自分の頭で考える
どれも当たり前のことばかりですが、意外にきちんとできないものです。特にスマホに集中力を奪われている人は、これを機に生活習慣をガラッと変えてみましょう。
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